誠伸運輸は、日本の戦後の復興もままならぬ、戦争の後が色濃く残る東京の地において、1946年、在日米軍の駐屯地の廃棄物の収集を行うことを契機に産声をあげました。このとき、20世紀の奇跡と言われる日本の成長振り、そして現在の繁栄を誰が想像しえたでしょうか。
誰もが明日の糧を求めて苦心惨憺していたこの時代において、当社が手がけた在日米軍の廃棄物運搬業務は、ただ廃棄物の運搬を行うだけではなく、これらを飼料等として活用する、いわゆるリサイクル事業の走りであったのでした。そして、その後の高度成長期の時代において、都市の環境衛生が叫ばれるようになった時代において、廃棄物処理やリサイクルに対する技術と経験は、急激に社会的な要請となって参りました。 まさにこれらの時代的要請に真摯にお応えする姿勢が、当社の成長・拡大の歩みの原動力そのものとなったのです。
当社の取り組む清掃業、廃棄物処理、リサイクル業は、社会の決して表に出ない、裏方の仕事です。しかしながら、高度消費社会と呼ばれる現代日本、ことにメトロポリタン都市・東京においては、決してゆるがせにできない社会的需要の高い仕事です。我々は、我々の業務に誇りを持ちつつ、市民、企業の皆様の快適な生活を陰ながら支え続ける存在でありつづけたいと考えております。
そして21世紀。環境・エコロジーへの使命と社会的な認知度はかつてないほどの高まりを見せております。さらに多様化し、高度化する技術と社会的ニーズ。これらに対して、当社は、半世紀を越える広義の環境事業に対する経験と、時代的要請と新技術に新たなチャレンジ精神で応えていく英知を発揮し、「都市と自然の共生」を誠伸運輸の変わらぬテーマとして、これからもより一層真摯に事業に邁進していきたいと考えております。
誠伸運輸株式会社
代表取締役 中山 雄司